【その31】涙の数だけ…。(加筆修正)
涙の数だけ 強くなれるよ
アスファルトに咲く花のように
見るものすべてにおびえないで
明日は来るよ 君のために
(「TOMORROW」岡本真夜)
なんやろ。
最近、おっさんはいつも以上にセンチメンタル。
泣いても、泣いても、岡本真夜が言うみたいに強くなれんかった。
やーい!真夜っぺー!!!嘘こくでねーーー!!!(叫)
・・・って選曲も古いな。いいでねーか。昭和だもの。
真夜っぺに文句はないんやけど、涙の数だけわしは弱くなってしもた。
そうじゃ、わしは強くなれんかった。アスファルトじゃなくコンニャクじゃ。
フニャフニャなダメなおっさんなんじゃーーー!
うぉーーー!(吉田栄作)
今月、8月は弟が交通事故で死んだ月命日の月なんです。
もう12年になりました。とても優しいかわいい弟でした。
生きることを謳歌しているような明るい前向きな、人を寄せ付ける弟でした。
なぜ神は、なぜ悪魔は、わしじゃなく弟を選んだのかという事故死でした。
父も、母も、見たことがないように泣き叫び続けました。
絵に描いたように父は少しずつ痩せ始め、心臓と肺を患いました。
まぁ、若いうちから吸っていたタバコも悪かったようですが、父はまるで溺れるようにもがき苦しむように、家族の名前を呼びながら亡くなりました。去年のことでした。
母は、父の入院先の病院の毎日の往復に疲れ果てながらも頑張っておりました。
父が亡くなった後、あまりに痩せたために検査を受けるとステージ2の大腸がんが発覚。
そうそう、この部分はさらっと言いますが父が入院した2年前頃にわしは会社で小口現金を盗んだと疑いをかけられました。自分が信用されていなかったのかとパニック症状から鬱状態になり、両親にそれを隠し傷病手当を貰いながら休職しておったのでした。
そして数ヶ月。わしは15年勤務した会社を退職。
当然濡れ衣であったことを全面謝罪してくれた。
後日談ですが、その疑った同僚と上司は「そんなつもりじゃなかった。」と。じゃあ、どんなつもりだったんだろう。わけがわかりまへん。
わしの素行がそんなにおかしかったかと今でも辛く傷ついています。とにかく、胸をえぐられるような深い傷を負いました。
休職中、視力が下がったのが気になり眼鏡を作るため処方箋を貰おうと眼科へ。すると、両目の緑内障が発覚。(まあ、分かってラッキーらしいが。)
母は無事回復、 9年貸していた借家の借主さんが出ていく事になり、仲介業者の不動産屋がかなりの悪徳業者であることがわかり大モメ。
「どういうことでしょう?」と聞くと本当にヤクザのような物言いで脅す始末。
どう見ても契約不履行なのに力でねじ伏せようと電話口で母を恫喝。
名義は父と母なこともあり、病み上がりな母が可哀想で可哀想で、わしは必死で不動産についてネットや図書館で調べたり、無料電話司法相談窓口など、眠らずに調べまくった…。
なんでこうなるんだろう。なんで、どうして、何が悪いんやろう・・・。
眠ってはいけない。眠っては母がかわいそうだ。眠っていけない。
眠っては父がかわいそうだ。寝てしまっては弟がかわいそうだ。
眠っていけない。弟も応援してくれている・・・。
すっかり躁転していた。
そこからは「躁状態(被刺激性亢進)」という診断名で3ヶ月の入院となった。
そして双極性障害に。
なんでわしはこんな目に?
…と思ったが、思えば母が誰より一番可哀想だ。
次男を亡くし、夫も亡くし、長男(わし)は精神障害者。
でもな。
おかんに聞いてん。
「えらいこっちゃな。」って。
「しゃあないがな。」って笑ろとった!!(笑)
…なんていうんだろうなあ。
みんな生きてりゃ色々あるやろ。
家族だって死ぬし病気にもなる。
もっとキッツい人生の人いくらでもいるやろうけど…。
わし自身の弱さに反吐が出る。
わしは、弱虫毛虫水虫なんじゃ!!
なんでわしが生きとんじゃー!!
なんで弟が死んだんじゃー!!
こんな弱虫は死んでしまえばええんじゃー!!
いや、真夜っぺ~~!!!
これからは涙の数だけ強くなれるよう頑張っぺ~~!!
いやあ~、キツいっぺよ~~~~~~!!
頑張りたいけど力が出んのじゃ。
おっさん、センチメンタルじゃー。
力が出ん時はどうしたらええんや。
もう、涙も出んわい。トホホじゃ。
生きとるうちは、生きるしかない。
生きるっぺ。